戦略立案 3つの基本戦略とは?
経営コンサルタントを名乗る実務のたたき上げ中年オヤジ(50歳)が、経営の原理原則を学ぶべくMBA(大学院)に通うことを決意し、日々の学びと気づきを不定期でつぶやきます。
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<第10回目のテーマは… 戦略立案 3つの基本戦略とは?>
前回までの流れは競争優位性を獲得するため経営の在り方を起点に、各種分析手法の説明をさせていただきました。各分析は単独で存在していますが、体系にまとめるとすると…
下記のようなフロー図として考えていただくのも良いですね。
環境を分析→戦略を立案→マーケティング施策への落とし込み…
分析結果を検証しながら、戦略の整合性を見極めることは、中小企業にとっても重要です!
今回は次回以降で触れる、戦略立案やマーケティング施策を考える前に3つの基本戦略の構図について、お伝えしたいと思います。
3つの基本戦略は、経営学者のマイケル・ポーターが提唱したもので、競合他社に打ち勝ち業界の中で競争優位を構築するための経営戦略理論です。企業が勝ち残るためのポジショニング~戦い方を提唱し、競争戦略のフレームワークとして世界中で活用されています。
基本戦略は下記の3つに分類されます。
1 コスト・リーダーシップ戦略
競合他社より安価で商品・サービスを提供し、競争優位を確立する戦略。
安価を実現するために、コストを抑えることが必要で、生産性の向上がポイント。
低コストの実現により、他社と同価格で販売してもより高い利益の獲得が可能。
対象は業界全体の広域。
活用事例:サイゼリヤ、マクドナルド、ダイソーetc
2 差別化戦略
自社の商品・サービスの独自性を強調して差別化し、独自のポジショニングを獲得。
商品の機能性、品質、ブランド、サービス体系などが差別化するポイント。
差別化の本質は、顧客の体験価値の向上。
対象は業界全体の広域。
活用事例:ソニー、任天堂、スターバックス、etc
3 集中戦略
集中戦略には【コスト集中戦略】と【差別化集中戦略】があり、特定の狭域において
ターゲットを絞り、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を投下する戦略。
対象は特定分野の狭域。
特定分野の市場規模(売上・顧客数)の判断がポイント。
活用事例:しまむら、光岡自動車、スノーピークetc
今回は、分析から繋がる戦略の流れで【3つの基本戦略】についてまとめてみました。
基本戦略のフレームワークを理解した上で、自社の商品・サービスをどの戦略にあてはめ、
具体的なアクションを設計していくのかが重要です。
次回からは、具体的施策の構築にむけて、STP、4Pなどのマーケティング手法を
お伝えしていく予定です。
まずは、自社の目指す戦略方針をじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
社長!本当に経営、できていますか?